研究論文
山田龍太郎・井ノ倉賢・荒木琢也
キーワード: 凍結,製茶,最大氷結晶生成帯,凝固点,凍結率
本試験では,製茶工程中の含水率が異なる茶葉の凍結特性について調査を行った。品質に影響を及ぼすとされる最大氷結晶生成帯通過時間は,含水率との間に指数関数の非線形関係が認められた。得られたデータから凝固点を算定し,茶葉内の液体を水溶液と見なした時の分子量を321.97と算出した。この値を用いて凝固平衡曲線を作成したところ,j=0.71,c=1.14となった。計算値と実測値の残差分散は0.60となり,高濃度域まで高い適合度を示した。