78巻4号

技術論文


施肥溝切り機を用いたネギ栽培における生産性改善に関する研究(第2報)

大竹智美・進藤勇人・齋藤雅憲・本庄 求・片平光彦・夏賀元康

キーワード: ネギ,施肥溝切り機,側条施肥,土壌膨軟化,生育特性,収量

 

 本報は作溝チゼル付き施肥溝切り機による植え溝底土壌の膨軟化や側条施肥位置がネギの生育・収量に与える影響を検証した。生育初期の草丈,分岐長,一本重,窒素吸収量は,両側側条施肥区が他区より良好であった。片側側条施肥区は作溝チゼルや施肥オープナが植え溝底を膨軟化するため,生育量が減少する傾向にあった。作溝チゼル付き両側側条施肥区は生育が良好に推移し,他区と比較して商品収量が3.2~15.3 %増加し,軟白長が1.2~3.8 %,Lサイズ以上が3.9~12.7ポイント高くなるなど良品出荷量が増加した。作溝チゼル付き施肥溝切り機を用いたネギ栽培では植え溝底を膨軟化し,定植苗の両側に側条施肥することが有効である。



乗用管理機型ブームスプレーヤにおけるロールに起因するブーム垂直変位低減装置の開発

水上智道・吉田隆延・宮原佳彦・伊藤達夫・稲田隆則・田中保雄・徳田宏紀・太田 淳・柴崎大樹・森 励輝

キーワード: ブームスプレーヤ,垂直変位,油圧装置,サスペンション,ロール

 

 複動油圧シリンダ,アキュムレータ,バルブブロックなどから構成されるロールに起因するブームの垂直変位低減装置を開発した。この装置は,片輪のタイヤから入力されるロールによって生じるブームの垂直変位を低減する。性能調査は,障害物設置路面の走行試験(両輪乗り越し,片輪乗り越し),革新工学センターおよび北海道の水田走行試験で実施し,以下の結果を得た。ブームの垂直方向の全振幅は,片輪乗り越し試験で約45 %,革新工学センターの水田で約37 %低減した。しかし,両輪乗り越し試験では,ブームの垂直変位を低減することができず,別途車体の垂直変位に起因するブームの垂直変位低減装置が必要である。