73巻4号

技術論文

紫外線励起蛍光画像法を用いた米の鮮度評価技術(第2報)
――玄米に含まれる脂質の酸化と玄米から得られる蛍光発光量との関係解析――

浅野目謙之・八谷 満・後藤恒義・中村 透・小川幸春・辻井良政・高野克己

キーワード: 米,品質評価,鮮度,蛍光,酸化,脂質

 

 非破壊の米品質評価技術の確立に向けて,玄米の蛍光発光部分の特定と蛍光発光メカニズム解析・スペクトル解析を試みた。玄米粉,脱脂した玄米粉,玄米粉から抽出した脂質溶液の蛍光スペクトルは近似し,鮮度劣化した場合には蛍光強度が増加した。また,玄米粉を脱脂したことにより蛍光強度は低下した。これらのことから,鮮度劣化に伴う蛍光発光の変動は玄米中の脂質に起因していることが明かとなった。よって,米から発せられる蛍光強度は玄米の鮮度劣化指標として利用可能であり,紫外線を利用して玄米の酸化状態(鮮度劣化)を精度良く評価する本技術は,品質評価として有効な手法であると考えられた。